昨晩から好きな男の子(以下、R君)にチョコを渡すのを楽しみしていた長女は、今朝目を覚ますとすぐに起き上がり、リビングに降りて着替えと朝食済ませ、いつもより早く朝の身支度を終わらせた。
R君は困っている長女を助けてくれたり長男と遊んでくれたりと、優しく男気のある男の子で長女の話でもよく名前が出ていた。
そして空手を習っているらしい。
いつも送っているR君のママも気さくな人だと妻から聞いている。
「ちゃんと自分で渡せるの?」と聞くと、長女は「うん!」と答えた。
大事そうにチョコを持って「早く行こうよ~」というので急いで準備し、妻も「ガンバってね~」と言っていつもより15分くらい早く家を出た。
道も空いていてすぐに保育園に到着し、駐車場の一番端の入ってくる車がよく分かる場所に車を停めてR君の車を待った。
長女から白い車と聞いていたので、スマホを弄りながら横目で駐車場の入り口をチラチラ見ながら入って来る車の色をチェックしていたが、いつの間にか自分も少しドキドキしていた。
長女も「まだかな~」と言って落ち着かない様子。
待つこと7~8分くらいか、「まさか今日来ないってことはないよな~」なんて思った矢先、1台の白い車が入ってくると長女が、
「来たっ!!」
と言った。
慌ててチョコの入った紙袋を持ち、R君のママが車から降りたのを見て長女とダッシュ!!
チョコを持って近づいてくる長女に気付いたR君のママは、
「えっ!?えっ!?」
と言いながら笑顔で驚いていた。
初めて見たR君は体も大きくしっかりとした体格に見えたが、状況を理解したのかすぐにママの腕に顔を隠してしまい、体をモジモジさせていた。
「はいっ!」という一言だったが、長女はしっかりとR君を見てチョコの入った袋を差し出した。
しかし恥ずかしいR君はママの腕に顔を隠し、モジモジした状態のままチョコを受け取らない。
R君にとっても初めての経験なんだろう。
2人ともまだ6歳。
私はR君とママにいつもお世話になっているお礼と、チョコがお姉ちゃんの分もあることを伝えた。
ママも恥ずかしがって顔も見せないR君に困っていたが、長女に「ありがとう」と言ってR君の代わりにチョコを受け取ってくれた。
結局R君の顔も分からず声も聞けなかったが、ちゃんとチョコを渡せたことに長女も私も満足だった。
笑顔で車に戻ると、すっかり存在を忘れられていた長男が車の中で泣いていた(;´Д`)
そういえば忘れてた(~_~;)
